妊娠中のフルタイム勤務がきついと感じる原因と対策｜無理しない働き方と在宅ワークという選択肢

生活があるから出産ギリギリまで働きたいけど体がきつい
妊娠後期になって体が重くなってきたけど会社に迷惑かけたくない
つわりが辛いけど、周囲の目が気になり働くけど体が辛いこのような悩みを抱えている人はいませんか？

「妊娠は病気ではない」という風潮があるため、なかなかキツさが周囲に伝わりづらく、無理して頑張り続けている人がまだまだ多い社会です。

生活の質を落とさず、産休育休後にもすぐに社会復帰できるよう、妊娠中に無理しない働き方を選択することは可能です。

この記事では、妊娠中の女性が抱える気持ちから、働き方に迷った時の対処法と対処実践法など、負担を減らす具体的な内容をお伝えしていきます。

記事を読み終える頃には、妊娠中の心身を健やかに保ちながら仕事ができるようになるでしょう。

妊娠中にフルタイム勤務が「きつい」と感じるのは当然！

「妊娠は病気ではない」と風潮があるためどうしても「私だけ甘えているのかな？」「みんなこの道を通っているのに、私だけキツイと感じてしまうのかな？」と考えがちです。

しかし、妊娠中にフルタイムで働くことは、ほとんどの妊婦さんがキツイと感じ、ツライと感じるのは当然のことなのです。

具体的にどのようにみんながきついと感じてるのか、きついと感じてしまう理由とともに3つのポイントで解説していきます。

ホルモンバランスの変化で体と心が不安定になる

妊娠中の仕事が今までよりつらいと感じることが当然である理由の1つは、ホルモンのバランスが変化して、心身ともに不安定になるからです。

エストロゲンとプロゲステロンの分泌量の変化、自律神経の乱れにより、情緒不安定を引き起こします。そのため、ちょっとしたことでイライラしたり悲しい気持ちになったりしてしまうのです。

また、妊娠中は、むくみ、おなかの張り、腰痛、頻尿など様々なトラブルに見舞われます。

妊娠中の心身の変化は、個人差が大きく、妊娠前と何も変わらない人もいれば、入院に至る人もいるため、他人と比較せず、自分の心の声を聞くことが大切です。

通勤や長時間の勤務が体に負担をかける

妊娠中は、妊娠前の体と大きく違い、自分が思っているように体が動かないと感じるでしょう。

当たり前にしていた通勤や長時間の勤務が負担に感じる人も多く、一日を過ごすだけで今まででは考えられないほどのキツさを感じることもあります。

通勤の立ちっぱなし、満員電車のストレスなどから、体には腰痛、血行不良などの不調、心はストレス、疲労感、イライラなどの不調を感じやすいです。

心配事や不安で精神的に疲れやすくなる

妊娠中は、普段あまり悩まない人でも、不安や心配になるということがあります。そういう気分の差に驚き、さらに不安になってしまうことも。マイナス思考や気分が落ちてしまうのは、ホルモンバランスのせいであり、あなたの心持ちの問題ではありません。しかし、どうしても周囲と比較して、自分を責めてしまったりする人も。。。

妊娠中は少しのことでも心配になったり不安になったりしがちです。そして、普段そうならない人ほど変化に戸惑い、精神的に疲れやすくなります。そのため、鬱傾向に陥る妊婦さんもいるため、注意が必要でしょう。

妊娠中のフルタイム勤務が「つらい」と感じたときにやってほしいこと

妊娠中のフルタイム勤務がつらいと感じるのは、甘えや弱さではなく、ホルモンバランスの変化や自律神経の乱れなどが関係していることは理解できたかと思います。

ここで重要なのは、つらいと感じた時に自分をそのままにしておかないこと。

つらいと感じた時は、しっかり自分をケアし、心身の健康に努めましょう。

フルタイム勤務がつらいと感じた時の、ケア方法を3つのポイントで紹介していきます。

自分の体調と向き合い、無理をしていないか見直す

妊娠・出産は人生の大仕事で、ひとつの命を紡ぐ重要な期間です。そして、心身共に過敏でバランスを崩しがち。そういう時は「大丈夫」「以前はできていたから…」などと自分に厳しくすることなく、自分の心と体に向き合い、無理していないかを今一度見直してみましょう。そして、疲れを感じてるなら、休息を取ることを最優先に心がけ、ペースダウンし、無理をしないことが大切です。

上司や人事に相談して、働き方の調整をお願いしてみる

妊娠中のフルタイムがつらいと感じたら、早めに上司や人事に相談してみるのも一つの手です。会社側としても人員整理や調整の都合があるため、なるべく早く相談することをおすすめします。

例えば、通勤時に最もつらさを感じるなら、出勤時間をずらしてもらうことや、長時間労働につらさを感じるなら、時短勤務にしてもらうなどの方法があるでしょう。

具体的方法は、話し合いで決めるとして、とりあえず相談してみることが大切です。

「母性健康管理指導事項連絡カード」で配慮を依頼できることも

「母性健康管理指導事項連絡カード」、通称「母健連絡カード」は、厚生労働省のホームページからダウンロードが可能です。また、産婦人科に用紙が置いてあったり、母子手帳に添付されている地域もあります。

「母性健康管理指導事項連絡カード」は、主治医から受けた指導内容を会社に伝えるためのカードです。会社には、このカードを受け取った場合、勤務時間の短縮や休憩時間の延長など、対応をする義務があります。

会社に自分から進言しづらい際は、担当の産科医や、医者に健康診断してもらい、「母性健康管理指導事項連絡カード」を書いてもらいましょう。

妊娠中の働き方に迷ったら在宅ワークという選択肢も

自分のプランとして、妊娠前は出産ギリギリまで働こうと思っていた人が、いざ妊娠してみると、心身の不調に自分自身が付いていけないことがあります。当たり前のように毎日出勤し、長時間勤務をこなしていた自分が、嘘であるかのように感じるほど。

心身を崩したくない、そして出産後も社会復帰したいと考えているのに、妊娠中の働き方に迷ってしまったら、現代ならではの「在宅ワーク」を選択してみても良いのではないでしょうか？

在宅ワークの3つのおすすめメリットを解説していきます。

メリット①｜通勤がなくなるだけでも心身の負担がぐっと減る

在宅ワークの大きなメリットの一つに、通勤が無くなるということがあります。通勤時間、満員電車、徒歩など、通常はできても妊娠しているとつらい部分の負担がぐっと減らすことができるのです。

通勤時間に充てていた時間も、家事や仕事に割り当て、効率化を図ることもできます。そうなると、体はもちろんのこと、心にも余裕ができ、心身の健康を保つことができるでしょう。

メリット②｜自分のペースで休憩を取りながら働ける

在宅ワークのメリットとして、自分のペースで仕事ができることがあります。会社にいると周囲の目が気になり、勤務中に休憩を取ることに気後れしてしまうことも。しかし、在宅ワークであれば、体にしんどさを感じた時に休憩をこまめにとるなど、仕事のペースをコントロールしやすいのです。

自分の心と体と向き合いながら、自分のペースで仕事ができると心にゆとりができ、体も無理せずにいられるでしょう。

メリット③｜つわりや体調の波にも柔軟に対応しやすい

特に、妊娠前期、中期にあるつわりや体調の変化は、自分でも予測できないことや、病気ではないためなかなか職場では気持ちを伝えづらいということがあります。

そんな時、在宅ワークであれば、体調の波に対応しやすいでしょう。

一日の中でつわりが酷い時間は、長めに休んで、集中できる時に仕事をすることや、一日中つらいつわりを感じるときは、その日は休みにして、土日などの休みに仕事をするなど、自分でコントロールできることが嬉しいポイントです。

妊娠中でもできる在宅ワーク3選

在宅ワークは、妊娠中の働き方としてメリットが多いといえます。とはいえ、どんな仕事でも在宅ワークができるというわけではありません。例えば、現在の会社が在宅ワーク不可能な仕事であれば、新たに見つける必要があります。

妊娠中でも問題なくできる在宅ワークを3つピックアップして紹介していきましょう。

ライティングやデータ入力などのパソコン業務

在宅ワークでおすすめの仕事1つ目は、ライティングやデータ入力などのパソコン業務です。ネット環境が整っており、パソコンがあれば、必ずしも会社ではなく、どこでも仕事が可能になります。

例えば、出荷入荷量のデータ作成、売上管理、シフト管理などのデータ入力系もあれば、翻訳、デザイン作成、文字起こしなどのライティング業務などがあり、簡単なものから専門的なものまであるため、自分に合った作業が見つけやすいでしょう。

オンライン事務サポートや秘書業務

妊娠中にもできる在宅ワーク2つ目は、オンライン事務や秘書業務があります。例としては、企業のシフト管理、スケジュール管理、経理業務などをオンラインでサポートする仕事です。

もともと経験がある場合は優遇されることもあるでしょう。

SNS運用

現代欠かせないツールとしてSNSがありますが、SNSを運用する在宅ワークも近年急上昇しています。企業側から依頼される投稿をUPすることや、アカウントの管理を求められます。たとえ、パソコンがなくてもスマホ1台でできるため、非常に簡単です。

自宅はもちろん、買い物や育児をしながら仕事をすることも可能で、時間も隙間時間に対応しやすいため、妊娠中にはピッタリの仕事といえるでしょう。

もし、SNS運用をしてみたい、興味があるという方はおすすめのアプリがあるため、参考にしてみてください！

「働き続けるか迷っている」あなたへ伝えたいこと

今、妊娠をしていて、長時間勤務がつらい、出勤退勤の時間がつらい、体が思った以上にツライなどの気持ちを抱えているあなた、妊娠は一生続くことはありません。少なくとも1年以内の期間です。しかし、今がつらすぎて、働くことすら迷っているなら、大丈夫！方法は必ずあります。

働き続けるか迷っているあなたに3つのことをお伝えしていきましょう！

正解は一つじゃない。フルタイム＝立派、ではない

実際に、妊娠中フルタイムで働き続け、出産をした人もいれば、妊娠前期に酷いつわりに悩まされ、休職せざるを得なかった人もいます。妊娠中の体と心のつらさは、他の人と比べることはできません。

そもそも、フルタイムで働くことが立派であるということはありませんよね？いつもできていたことができないと、自分を責めがちですが、できることをすることが大切です。

妊娠中の働きかたの正解は1つではなく、人それぞれにあります。自分のペースで、無理せずに仕事を続けながらも心身ともに健康であることが最優先だと考えましょう。

体の声を聞いて、必要なら休む・辞めるもOK

妊娠中に働くことは、偉いということもありませんし、妊娠中に休んだり、仕事を辞めることが悪ということもありません。妊娠というのは、限られた期間のことであり、一生続くことではありません。人生のうちのほんの少しの期間なのです。

しかし、妊娠している最中には今がすべてかのように、働き方、心と体の変化、様々なことに落ち込んでしまいがち。

あくまでも期間限定のため、きちんとその時の体の声を聞いて、自分に向き合い、休む時には休む、あまりにもつらいなら辞める選択も良いでしょう。

妊娠、出産の後も人生は続きます。今は、いったん休んで、余裕ができたらまた1から仕事を考えてみても良いのではないでしょうか。

どんな選択も「赤ちゃんと自分を大切にするための行動」です

妊娠中に大切にしてもらいたいのは、なにより妊娠している自分と、おなかの中にいる赤ちゃんのことです。仕事は、いざとなったら代わりがいますが、妊娠・出産は、代わりがいません。あなたでないと、おなかの中の赤ちゃんを出産できないのです！

妊娠中、どんなことに悩んでも「赤ちゃんと自分を大切にする」ことを最優先に考えましょう。仕事を休むのも、辞めるのも「赤ちゃんと自分のため」なのです。

まとめ｜妊娠中の働き方は、自分に合ったスタイルでいい

妊娠中は、体も心も変化が大きい時期です。今までの自分とは違い、戸惑う人も多く、イライラしたり落ち込みやすくなっています。そんな時には、仕事よりもまず自分と赤ちゃんを大切にする行動を心がけましょう。

そして、大切な出産を迎えるために、無理しないことが何より大切です。

今の自分に合った“やさしい働き方”を選ぶことは、甘えではなく、前向きな選択です。

とはいえ、「この先どう働いたらいいんだろう」「今のままで大丈夫？」と不安になることもありますよね。
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